税理士・科目合格者におすすめの転職エージェント5選を徹底比較!

今日では転職エージェントの数は以前に比べ多く存在します。

他方で、選択肢が増えたものの、どのエージェントを利用したらよいのか迷う人もいるでしょう。

半ば自分のキャリアを委ねるのですから当然です。

ですが、税理士・科目合格者に関しては意外と限られてくるもの。

そこで、この記事では皆様にふさわしいオススメの転職エージェント5社を厳選のうえ、徹底比較してみたいと思います。

<この記事の執筆者>
・実務経験、通算20年以上
・独立までに大・中・小の3つの事務所に勤務(他に特許事務所経験あり)
・資格:公認会計士・税理士・弁理士
・独立後は会計・特許事務所を運営

ご注意とお願い

今回を含む一連の記事の執筆にあたっては、以下で解説するような基準を採用して客観性の担保に努めています。

ただし、筆者の主観的な判断が完全には排除できないうえ、比較の前提が完璧でなかったりします(例えば求人検索システムがエージェントごとに異なるなど)。

その辺りをご了承いただき、一つの参考にしていただければ幸いです。

目次

税理士におすすめの転職エージェント厳選5社

※以下では各エージェントのプロモーションを含みます。

スクロールできます
ヒュープロMS-Japanジャスネットキャリアレックスアドバイザーズマイナビ税理士
(公開)求人数約9,800約9,600約3,600約4,200約1,300
得意分野会計事務所
税理士法人
管理部門
士業
公認会計士
税理士
公認会計士
税理士
税理士
科目合格者
サービスの充実度4.54.55.04.54.5
アドバイザーの質4.54.04.55.04.5
対応の早さ5.04.54.04.04.5
評判・口コミ4.03.54.04.54.0
主な年齢層25歳~50歳20代~50代20代・30代20代~40代20代・30代
設立(歴史)20151990年1996年2002年1973年
評価の数値は1~5までの5段階です(求人件数は令和5年8月26日現在)。

最初にオススメの厳選5社を紹介しておきます。

選定及び評価の基準としては次のようなものを採用しています。

  • 会計業界への精通度(特化度)
  • 歴史・実績
  • 求人数
  • サービスの質(サービス内容やアドバイザーの質、対応の早さを含む)
  • 口コミ・評判

また、以上とは別に客観的判断材料として、「税理士向け転職エージェント」の紹介サイト(ブログ)上位30件を調べてみました。

その中で(オススメとして)挙げられていたエージェントをカウントした結果が次です(令和5年8月26日現在)。
注;上の表が特化型エージェント、下が総合型エージェントです。

順位特化型エージェントサイト件数
1位MS-Japan25サイト
2位マイナビ税理士23サイト
3位ヒュープロ21サイト
3位ジャスネットキャリア21サイト
3位レックスアドバイザーズ21サイト
総合型エージェントサイト件数
1位リクルートエージェント15サイト
2位ビズリーチ12サイト
2位doda12サイト
4位パソナキャリア9サイト

ご覧の通り、やはり圧倒的に特化型エージェントが多かったです。

ただし総合型も決して軽視できないと考えます。

全体的に事業会社一般の求人数が多いうえ、(特化型が比較的弱いとされる)地方への転職をも広く扱っているからです。

ですので、事業会社や地方(他にも営業などの異業種)を狙う方は総合型エージェントの併用も一考です。

なお、上記の集計結果のオリジナルが次のシートです(手書きで恐縮ですが、こんな風にして一つ一つ数えてみました)。

「税理士向け転職エージェント」の紹介サイト(ブログ)上位30件を調査した際、お勧めに挙げられていたエージェントをカウントした結果(根拠資料)

税理士におすすめの転職エージェント求人数内訳

各エージェントのHP・求人検索を活用して、具体的な求人数の内訳をリサーチしてみました(基本的に公開案件を集計しています<令和5年8月26日現在>)。

注:エージェントによっては、厳密な条件設定が難しかったり、データが採れなかったりしていますがご了承ください。

スクロールできます
ヒュープロMS-Japanジャスネットキャリアレックスアドバイザーズマイナビ税理士
税理士6,010(※2)1,1098961,571753
科目合格者3,2829426211,331695
会計事務所・税理士法人ー(※3)1,2979831,991826
コンサルティング(※1)ー(※3)172105174104
事業会社(※1)2,196(※4)16425725573
金融機関(※1)ー(※3)20262328
未経験者OK1,678190280226164
(※1)ヒュープロを除き税理士・科目合格者に限定(※2)税務スタッフを含む(※3)条件の設定項目がないため省略
(※4)経理及び財務を設定条件としている

非公開案件のことがあるので単純比較は難しいのですが、特に税理士・会計事務所関連の求人数ではヒュープロが比較的多いと言えます(科目合格者や未経験者についても同様です)。

なお、ヒュープロの「事業会社」については、「経理」及び「財務」の他に「科目合格者」まで条件設定すると、92件という検索結果がでてきました。

次にレックスアドバイザーズも会計士・税理士特化型エージェントだけあって、税理士や会計事務所の求人数が多いです。

他方、一見するとマイナビ税理士が比較的少ないようにも感じられますが、実はマイナビ税理士は非公開案件が充実しています(ジャスネットも同じです)。

なお、全体的に事業会社や金融機関が比較的少なめです。

これらの領域を希望される方は、総合型のエージェント(もしくは希望領域専門のエージェント)の併用をオススメします。

税理士が転職エージェントを選ぶ際のポイント

近年のエージェントの傾向

今日ではでは優良なエージェントのサービス内容に差異は殆どありません。

例えば、次のようなサービス項目は殆どのエージェントによって提供されるようになっています(この記事で紹介した5社はすべてそろっています)。

  • カウンセリング
  • 検索求人システムの活用
  • 履歴書や職務経歴書の添削
  • 面接対策
  • 年収交渉て退職アドバイス

他方でしばしば問題となるのが担当アドバイザーの質の問題。

転職市場の拡大とともに、アドバイザーの増員が必要ですが、結果的に質のバラツキがでてきてしまうのです。

エージェントを選ぶ基準

  • 十分な求人数があるか
  • 特化型か総合型か(エージェントの得意分野)
  • 歴史・実績
  • 求職者の主な年齢層

十分な求人数があるか

まずは最初の基準です。

近年は「量より質」という言葉を耳にしますが、それは「量」が確保されてからのハナシ。

選択肢がそれなりに充実していなければ、選びようがありません。

ただし、ここで注意したいのが非公開の求人数です。
特に今日ではこの非公開の案件に重点が移りつつあるので、単純に公開求人数で判断するのは難しいものです。

特に非公開求人は優良ポジションであることが多く、またエージェントと求人企業とのつながりの強さ(信頼関係の強さ)を示しています。

ですので公開求人数と併せて、この非公開求人数の充実度も注視すべきです。

特化型か総合型か

エージェントにも得意不得意があるものです。

特に税理士や公認会計士などを求人対象とするとなると、単純に転職ノウハウだけでは満足なサービスは難しくなってきます。

業界や求人企業の実情に精通している必要があるということです。

ですので、特に税理士(そして科目合格者)の方は、まずは税理士や会計業界に精通している特化型のエージェントを選択しましょう。

歴史・実績

人材紹介を担っているのが転職エージェントですが、人事というのは企業活動の根幹であるとともに秘匿性を有するのが特徴です。

言い換えれば、求人企業との間に強固な信頼関係が築けていないと、エージェントとしては難しくなってくるのです。

他方で信頼関係と一言で言っても、一朝一夕で生まれるわけではありません。

そこで重要になってくるのが歴史や長年の実績です。

結局、企業の内情や経営者の人柄といった求人票に載ってこない情報の提供は、こうした信頼関係に支えられるところが大きいと言えます(先に述べた非公開案件についても同様です)。

求職者の主な年齢層

ご存じの通り、転職は年齢が高くなるにつれて難しくなっていきます。

現に多くの転職エージェントにとって、メインとなる層は20代から30代です。

それは税理士や会計士でも同じことなのですが、エージェントによっては弾力的に対応してくれるところもあります。

特に実務経験やマネージメント経験豊富な方への求人は少なくありませんし(むしろ不足している)、必要な職場にふさわしい人材が届いていないという実態すらあったりします。

そこでこうした幅広い年齢層にも対応できるエージェントの存在が意味を持ってきます。

特に40代以上の方には、MS-Japan、ヒュープロ、レックスアドバイザーズがオススメです。

税理士におすすめの転職エージェント・ランキング

ここでは一つの目安としてエージェントのランキングを示しておきます(注:絶対的なものではないので、一つの参考としていただけたらと思います)。

1位ヒュープロ
2位レックスアドバイザーズ
3位MS-Japan
4位ジャスネットキャリア
5位マイナビ税理士

税理士(及び科目合格者)は、会計士に比べ年齢が高めであり、受験生の年齢層も比較的幅広いものとなっています。
また、仕事をしながら受験勉強する点も税理士の特徴です。

そのため、未経験者年齢が高めの方への対応も転職エージェント選びのポイントになってきます。

筆者の経験上、40代以上の方(しかも未経験者や受験生)からの質問も少なくなかったように思います。

また、選択肢の多さも重要であることから求人数も大切な指標と言えるでしょう。

その辺りも考慮したうえで総合的にランキング付けしてみました。

【1位】ヒュープロ

特徴
  • 会計事務所を中心に業界最大級の求人数を誇る
  • スピード転職を実現すべく、対応が早い
  • 当初からAIをフル活用
ヒュープロ
(公開)求人数
サービス内容
アドバイザーの質
対応の早さ
評判・口コミ
歴史(実績)

ヒュープロについては、とにかく会計事務所・税理士法人の求人数が業界最大級である!の一言に尽きるでしょう。

また「最速転職」を掲げるだけあって、レスポンスの早さにも定評があります。

さらにこれらと併せてマッチングの的確さを担保するAIのフル活用もこのエージェントの特徴です。

【2位】レックスアドバイザーズ

特徴
  • 担当者(アドバイザー)の質が素晴らしい
  • 公認会計士・税理士・経理・財務を専門としている
  • 40代以上にもしっかり対応
レックスアドバイザーズ
(公開)求人数
サービス内容
アドバイザーの質
対応の早さ
評判・口コミ
歴史(実績)

レックスアドバイザーズと言えば、まずは担当アドバイザーの質の高さが挙げられます。

また特に会計士・税理士を専門としており、経験豊富な実務家の方をもしっかりサポート。

年齢層についても、20代から40代以上と幅広い一方、未経験者にも柔軟な対応が可能です。

【3位】MS-Japan

特徴
  • 30年以上の歴史があり、実績とノウハウが蓄積されている
  • 管理部門・士業全般に強い
  • 20代から50代まで幅広年齢層に対応
MS-Japan
(公開)求人数
サービス内容
アドバイザーの質
対応の早さ
評判・口コミ
歴史(実績)

MS-Japanエージェントとしての歴史が比較的長く、30年以上の間に、のべ2万人以上の人が利用してきました。

また、利用される年齢層も20代から50代以上と幅広いものになっています。

特に税理士は会計士に比べ、業界の年齢層が高めですが、この点はとても心強いと言えるでしょう。

求人企業も、会計事務所・税理士法人はもとより、上場企業、金融機関と幅広く紹介しています。

【4位】ジャスネットキャリア

特徴
  • 公認会計士が設立しており、会計業界に精通している
  • 一部の案件については、エージェントを通さず、直接応募することもできる
ジャスネットキャリア
(公開)求人数
サービス内容
アドバイザーの質
対応の早さ
評判・口コミ
歴史(実績)

ジャスネットキャリア公認会計士が設立しただけあって、単にエージェントとしてのノウハウだけでなく、会計業界についての造詣が大変深いです。

求人数については公開案件のみならず非公開案件も豊富なうえ、(一部ですが)エージェントを通さず直接応募することもできます。

他方で年齢層については(40歳以上の管理職の求人も扱ってはいるものの)20代・30代が中心です。

【5位】マイナビ税理士

特徴
  • 税理士に特化しており、アドバイザーの業界知識が豊富
  • 非公開求人が充実(80%が非公開)
マイナビ税理士
(公開)求人数
サービス内容
アドバイザーの質
対応の早さ
評判・口コミ
歴史(実績)

税理士に特化しているユニークなエージェントです。

そのため業界の知識が豊富であることはもちろん、科目合格者や未経験者向けの案件も多いです。

また、マイナビ税理士では、非公開案件も多く(求人の約80%)求人票からはわからない情報を入手することができます。

ただし、年齢層については20代・30代が中心である点に注意が必要です。

税理士が転職エージェントを活用する際の注意点

  • 担当者の当たり外れや相性の問題は付いて回る
  • 同一企業に複数のエージェントから申し込まないこと
  • アドバイザーの言うことを絶対視しない

担当者の当たり外れや相性の問題は付いて回る

この記事でご紹介しているエージェントに関しては、担当アドバイザーの質はとても高いと評判です。

ただし、すべての求職者が満足しているというと、残念ながらそうとは限りません。

先に述べた通り、アドバイザーの質にバラツキがでてきているのが現実です。

また質(客観的なもの)とは別に、担当者との相性(主観的なもの)もあったりします。

同一企業に複数のエージェントから申し込まないこと

後述しますが、転職で成功するためには、複数エージェントの併用は今日では必須となりつつあります。

その際に注意したいのが、同一企業に複数エージェントから応募してしまうこと。

単にマナー違反なだけでなく、信用を失ってしまいます(もちろん採用率が高まるなどということはあり得ません)。

特に10社も15社も掛け持ちすると、管理しきれなくなり、そうしたトラブルが起きやすくなるので注意が必要です。

エージェントの言葉を絶対視しない

転職エージェントのクライアントは報酬をくださる求人企業です。
この求人企業のリクエストに応じてエージェントは人材を探しています。

言い換えれば、求職者側の希望だけを優先して活動しているわけではありません(もちろんこうした希望を最大限尊重はしてくれますが)。

こうした相手(求人企業)との利害関係がある以上、エージェントの言葉については客観視していく必要があるでしょう。
もちろんアドバイザー各人の質の問題もあったりします。

「転職を急かされた」との口コミの背景には、こうした事情もあるものと筆者は考えます。

ですので、次で述べる複数エージェントの併用が意味を持ってきます。

税理士による転職エージェント活用のコツ

  • 複数のエージェントを4社ほど併用する
  • 希望する条件に優先順位をつけておく(100%思い通りになるとは限らない)

複数のエージェントを活用する

エージェントの併用については、4社ほどがちょうどよいと思います。

それを超えると(上で述べた通り)管理しきれなくなり、重複応募のリスクがでてきます。

なお、各エージェントには併用している事実を事前に伝えておくのが賢明です。

併用自体は問題ありませんし(向こうも承知している)、競争意識を持たせることを通じて良質なサービスを受けられます。

転職が初めての人の中には、どうしても1社に絞りたくなってくるものですが、オススメしません。
やはり完璧はありませんし、エージェントどうしを比較することで、提案やアドバイス等を客観視できます。
もちろん、そのエージェント限定の独占案件に出会うこともあります。

希望する条件に優先順位をつけておく(100%思い通りになるとは限らない)

繰り返しになりますが、エージェントは(クライアントである)求人企業の依頼に応じて人材を集めてくるのが仕事です。

当然ながら、求職者のリクエストだけを優先することはあり得ません。
つまり希望がすべて叶う保証はないということです。

そこで大切なのが優先順位をつけておくこと。

特に(絶対に)譲れない条件を事前に明確にしておき、その旨をエージェントに伝えておきます。

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